久々の本カテゴリーの更新です。昨年「これは…!」と心が動かされた本を2冊紹介します。
1冊目はこちら。本屋さんで表紙の女の子の可愛さに惹かれてふと手にとって読み始め、これは泣く…!といったん閉じた1冊。
表紙の可愛い女の子の名前は、れなちゃん。楽しみにしていた幼稚園のおゆうぎ会の日に弟が熱を出してお母さんが行けなくなってしまうお話で、不安なれなちゃんの気持ちがびしびし伝わってきます。最後はハッピーエンドですが、こんな気持ちのままのきょうだいさんいっぱいいるんだよねと胸がきゅっとなります…。
お母さんとれなちゃんの「手をぎゅっ・ぎゅっ」は2人だけのひみつのしるし。こんなふうにつながっていられるのいいなと思うのです。
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だいすきのしるし (えほんのぼうけん)
2冊目はプルスアルハさんの、家族のこころの病気を子どもに伝える絵本①「ボクのせいかも… ーお母さんがうつ病になったのー」
プルスアルハさんは、精神科のお医者さんと看護師さんのお2人による心理教育ツール制作+普及ユニットです。「親が病気になった子ども」と「きょうだいが病気になった子ども」、もちろん違う部分もたくさんありますが、「病気は自分のせいかも」「自分が悪い子だからお母さんお父さんが自分を見てくれなくなったんだ」とひとりきりで思い悩む子ども、共通する気持ちがたくさんあるなあと日々感じていたところに、お2人が、親がこころの病気になった子どもを応援する絵本をつくっていらっしゃることを知って「これはすてき!」と出版されるのを心待ちにしていました。
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ボクのせいかも・・・・・・: ―お母さんがうつ病になったの― (家族のこころの病気を子どもに伝える絵本)
お母さんの元気がないのを心配するスカイ。ボクのせいかも…と悩むスカイに病気の説明をするおとうさんの「スカイのせいじゃないんだよ」のシーン、ぐっときます。
絵本のあとの「いろいろな工夫をしながらがんばっているあなたへ」のページでは、病気はあなたのせいじゃないよということ、いろいろな気持ちがあっていいこと、など、おぼえていてほしいことと一緒に、困った時に相談できる電話番号が載せられています。
解説の部分もとても丁寧にわかりやすく書かれています。
お父さん、お母さんがどんなふうに子どもに病気を伝えればよいのか、子どもはどんなことを不安に感じているか、そこを軽くしてあげるためにどんなふうに言葉をかけるとよいのか、たくさんのヒントが詰まっていて、きっとこんな本を待ち望んでいたひとがたくさんいらっしゃるのではと思います。親御さんにも、支援者の方にも、大きくなった子どもたちにも、やさしくあたたかいすばらしい1冊。とってもおすすめです。