もう1人の主役(45)

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。代表の神田さんがつけてくださいました(わーい)。

病院で「きょうだいの日」
今年の春は、しぶたねの夢がまた一つ叶いました。病院の中で、スタッフの方々と一緒に「きょうだいの日」を開くことができたのです。
はじめましてのきょうだいさん、病院活動で一緒にあそんだことのあるきょうだいさん、集まってくれたきょうだいさんたちと、プレイスペシャリストさん、保育士さん、看護師さん…たくさんのスタッフの方々と、まずはみんなでゲームであそんで、スタンプラリー用のかばんをつくり、病院探検に出発しました。
小児科外来では優しく迎えてくれた師長さんと、森のくまさん先生と、聴診器で胸の音を聞いたり、聞かせてもらったり。CT室に向かうと、検査技師さんが探検ツアーの旗を持って子どもたちを案内してくれました。いつもは入れない技師さんがいらっしゃる部屋に入れていただいたり、CTの機械に乗せてもらったり…。最初はちょっとドキドキだった子どもたちも、一緒に探検していたお人形のさくらちゃんが乗るのを見て「さくらちゃんと一緒に乗る!」と乗ってみたり、お友達が乗るのを見守ったり、それぞれに体験してくれていました。
次は警備室。「警備員さんたちは、いつもみんなのことを防犯カメラで見守ってくれてるんだよー」と説明し、みんなでカメラをのぞきます。いつも座って待ってる廊下。「見えた!」「ほんまや!」と見ていると「次はここだよ!」の看板を持った病棟師長さんの姿が☆みんなで師長さんに会いに行きます。「何してるの?」と出てきた入院中の子ども達とガラスの扉越しに手を振り合いました。嬉しかった!
最初の部屋に戻って、おやつ(病棟と同じものを準備してくださいました)を食べたら、病院クイズです。「病院の中の学校の写真はどれでしょう?」「病院にいない人は?」クイズに写真で登場してくださる方は様々です。お医者さん、看護師さんをはじめ、おそうじのスタッフさん、クリニクラウンさん、ファミマの店長さんまで☆最初は座って参加してくれていたきょうだいさんたちも、だんだんヒートアップして立ち上がって答えてくれました。クイズを通して病院のことを知って不安な気持ちが少しでも軽くなればいいな、病気の兄弟姉妹と共通の話題ができたらいいなと思います。
お迎えに来られた保護者の方と一緒にあそんで、探検終了証メダルを渡して、楽しい1日が終わりました。「きょうだいの日」を通して、病院のたくさんのスタッフの方がきょうだいさんのことを知り、力を貸してくださったことが何より嬉しくすてきなことです。大人になったきょうだいが「病院で廊下に座ってると心細くて、邪魔者と思われているようで、つらかった」と話してくれます。きょうだいさんに声をかけてくれる人、きょうだいさんが知ってる人が病院に増えることで、安心につながっていくように、病院の「きょうだいの日」これからも続けて広げていきたいなと思っています。