我が家の本棚にちょこっと本が増えたのでご紹介します。
車いすのおねえちゃん―障害のあるきょうだいがいるとき (心をケアする絵本)
交通事故で足が不自由になったおねえちゃんと弟の物語です。
入院後、初めて学校に行くおねえちゃんと、その日の午後バンドの演奏会のある弟のアントンの気持ちが可愛らしい絵で描かれています。
ちょこちょこときょうだいとしての気持ちも出てきます。
事故以来心配性になったパパとママ、おねえちゃんだけがもらうプレゼント、別のクラスの子からの質問、自分だけがお手伝いをしないといけない不満などなど。
最後のページは、勇気を出してライブ会場に弟を見に来たおねえちゃんに弟のアントンが声をかけます。「さいしょの歌は、ぼくのおねえちゃんに、プレゼントします!」
内容はさらりとしているのですが、あとがきがとても良いと思いました。きょうだいの持ちやすい気持ち、その時周りの大人が気をつけてあげられること、わかりやすく書かれています。私が読んで1番いいなと思ったのは、「親も、自分のための時間をつくってください」という一文でした。親が自分自身をおしころすことなく定期的にバッテリーを充電することで自分を大事にすることが子どもにも伝わるだろう、ということが書いてあります。
ねえだっこして
こちらは「きょうだい」が出てくる絵本ではないのですが、猫のせつない気持ちがきょうだいの気持ちと重なります。病気やしょうがいのある子どものきょうだいでなくても、赤ちゃんがうまれておにいちゃん、おねえちゃんになった子どもの気持ちともきっと重なると思います。
大好きなお母さんが赤ちゃんにかかりきりになってさみしい猫が、「いいよ かしてあげる」とさみしいのをがまんしながらも、「わたし まってるから あとででいいから ときどきわたしもだっこして すこしでいいからだっこして」とお母さんにすりよる絵が可愛くて、だっこしてあげたくて胸が詰まる1冊です。
最後のページはお父さんが赤ちゃんをあやしている隣でおかあさんにだっこされてしあわせそうに丸まる猫の絵が描かれています。