京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。
コラムのタイトルは「もう一人の主役」。神田さんがつけてくださいました(わーい)。
はじめまして。しぶたねです。
みなさまはじめまして。私の書くものがこんなステキな場所に載ってしまうなんて、どうしましょう…!という実感が湧いてきて椅子の上で正座しながらパソコンに向かっている清田悠代です。「病気と子どもネット・京都」、「入院している子どもにあそびを届けるボランティアグループ あそぼっくる」、「しぶたね」の3つのグループでボランティア三昧の日々を送っております。27歳の社会福祉士です。どうぞよろしくお願いいたします。
私の弟は心臓病で、今年天使7年生になりました。弟が入院していた時、中学生だった私は病棟には入れなかったので廊下で面会中の両親を何時間も待っていました。私の隣で2、3歳の女の子が病棟の扉にはりついてずっと母親を求めて泣いていました。「この子のためにできることはないのだろうか…?」と思ったのが中学3年の時。きょうだいの笑顔を見たい一心で、昨年11月「しぶたね」というボランティアグループを立ち上げました。「しぶたね」はSibling Support たねまきプロジェクトの略で、siblingは「きょうだい(兄弟姉妹)」という意味の英単語です。きょうだいをサポートする場所が、人が、増えるように、その種を蒔いていきたいという思いをこめて名づけました。
今年の3月、「しぶたね」は「きょうだいの日」というタイトルの、きょうだいのためのワークショップを開きました。「シブショップ」と呼ばれるアメリカのきょうだい支援プログラムを使って、8人のきょうだいたちに楽しいゲームやおやつの時間をボランティアの「しぶリーダー」たちと一緒に過ごしてもらいました。帰り際の子ども達のキラキラした目、真っ赤なほっぺた、笑顔を思い起こすと涙が出ます。たくさんの人に支えられて13年越しの私の夢がやっと最初の一歩を踏み出した1日でした。
「しぶたね」の活動目標は3つ。シブショップを開くこと、病院にきょうだいとあそぶボランティアを導入すること、きょうだいのことを知ってもらうためにお話させていただくことです。2番目については病院と相談中で、2回目のシブショップは12月頃に行おうと準備をはじめています。病気の子どものきょうだいたちの中には、寂しさ、不安、孤独感、つらい思いを抱えて暮らす子どももたくさんいますが、その子たちが自分の気持ちを安心して聞いてもらって受け止めてもらえる場所はほとんどありません。1人でも多くの人がそれぞれの場所できょうだいの心に寄り添ってくれるように、きょうだいが安心していられる場所が増えるように、そうなることで病気の子どもやご家族の方の気持ちが少しでも楽になるように、子どもの頃の自分と対話しながら少しずつ進んでいこうと思います。